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暮らしの情報・まめ知識 2025/8/1

LDCレポート【8月号】

■香酸柑橘のかぼす、青ゆず、すだち

  みかんに代表されるかんきつ類。なぜこの時期にかんきつ類の話題を?と不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。実はタイトルにあるかぼすと青ゆず、すだちは、この時期3か月間ほどが旬なのです。

 かぼすや青ゆず、すだちは、さわやかな香りと酸味で食卓に彩りを添える「香酸柑橘(こうさんかんきつ)」というかんきつ系の果物たちです。香りの主成分であるリモネンは食欲増進、酸味のクエン酸は疲労回復に役立つ食材で、暑い時期にぴったり。シーズン到来を楽しみにしている方も多そうです。

 とはいえ、香酸柑橘の代表ともいえるこの3つの果物の違いがわからない、どの料理にどれを選べばいいのか迷うという声もありますね。まずは見分け方のご紹介です。大きいものから、かぼす、青ゆず、すだちです。かぼすはテニスボール、すだちはゴルフボールほどと大きさで覚えるとわかりやすいかもしれません。また、かぼす、すだちは表面がツヤツヤ、青ゆずはゴツゴツした手触りです。

 それぞれの特徴を紹介しましょう。かぼすは万能調味料ともいわれ、1個の果実から30mlほどの果汁がとれることから、添え物だけでなくドレッシングや酢の物、ポン酢に使われることも。クエン酸と甘みのバランスがよいので、香酸柑橘ビギナーさんにも使いやすいと思います。青ゆずは種が多く、果汁はわずかですが、皮にユズノンと呼ばれる香り成分が含まれており、皮を麺の薬味にしたり、サラダやマリネにちらして使うのがおすすめです。すだちは香りが強いのが特徴で、さんまや松茸といった香りのある食べ物との相性が抜群です。クセのない酸味なので、お酒や飲み物に合わせても。

 こういったかんきつ系としては、ほかにライムやシークワーサー、へべすなど地域に根づく果物もあります。夏の食卓に爽やかな香りと酸味をプラスし、しっかり食べて夏バテ対策につなげましょう。

※参考:

エディット大分         https://edit.pref.oita.jp/

みかんな図鑑         https://www.ito-noen.com/dictionary/

Foodie(フーディー)     https://mi-journey.jp/foodie/

ウェザーニュース       https://weathernews.jp/

みんなのきょうの料理    https://www.kyounoryouri.jp/

 

黙祷の仕方

 終戦の日を迎える8月。戦争による犠牲者を追悼する式典が行われ、黙祷を捧げる機会も多いですね。甲子園の高校野球や、東日本大震災など大規模災害の発生時刻にも、黙祷を捧げるシーンを目にします。ごく自然に行っている黙祷ですが、その方法を学校で学習することもなく、各家庭で代々親から子へきちんと継承されているわけではありません。それでも、黙祷といわれるとわたしたちは黙祷を行うことができます。日々の生活の中に根付いた行為のひとつであるともいえます。

 黙祷とは「無言で祈りを捧げること」です。黙祷の「黙」は、黙る、つまり声を出さないこと。「祷」は「いのる、まつる」と読み、祈ることをさします。死者や犠牲者に敬意と追悼の意を込めて無言で静かに祈る、これが黙祷です。

 起源は中国といわれ、日本では1912年(明治45年)の明治天皇崩御の際、大喪の礼で初めて行われたという記録があり、のちの関東大震災(1923年)で習慣として広がったといわれています。また、昭和天皇が表敬訪問中のイギリスで経験した〝2分間黙祷″が日本への広がりのきっかけとなったという説もあります。ちなみに公式行事での黙祷は1分間ですが、実は厳格な決まりはないのだそうです。

 黙祷は神仏に祈る行為ではありますが、宗教を問わない世界共通の祈りでもあります。アメリカでも9月11日の追悼式典で黙祷が捧げられています。黙祷には厳格な決まりの所作もなく、目を閉じ頭を垂れて音を立てず声を出さず祈る、これに尽きます。

ただし、起立して黙祷、目を閉じて黙祷、などの指示がある場合はそれに従いましょう。また、サイレンが鳴っている間は黙祷時間、というケースもあります。

 死者を敬い鎮魂のために祈る黙祷は、わたしたちが自分の心と向き合うための行為のひとつともいえそうです。

※参考:

内閣府         https://www.cao.go.jp/

マイベストプロ    https://mbp-japan.com/ オトナンサー     https://otonanswer.jp/

 

「超熱帯夜」をご存じですか?

 ここ数年、日本では厳しい暑さの夏が続いています。日中はもとより夜も気温が下がらないため、おやすみ中もエアコンを効かせているご家庭がほとんどでしょう。天気予報などでも熱帯夜という言葉を聞かない日はなく、実際、熱帯夜の年間日数は年々増加傾向なのだそうです。「熱帯夜」なんて、聞くだけで暑苦しさを感じてしまう言葉ですよね。

 熱帯夜とは、夕方から翌朝までの最低気温が25℃以上になる日のことをいいます。例えば東京地方の熱帯夜日数は30日以上と、ここ30年ほどで3倍以上になっているというデータもあります。今やすっかり一般に浸透し、夏の季語としても定着した熱帯夜という言葉をつくったのは、あの人気気象キャスターだった故・倉嶋厚さん。気象予報士も存在しない時代のことでした。そして2022年には、さらに上をいく「超熱帯夜」が出現しました。これは日本気象協会による造語で、最低気温が30℃以上の夜という定義です。

 ところで素朴な疑問として、夜は日差しがないのになぜ気温が下がらないのでしょうか。キーワードは「ヒートアイランド現象」です。コンクリートの建物やアスファルトの道路が日中に熱をため込む、稼動しているエアコンの室外機の排熱、緑地の減少によって気温が上昇し、夜に放射熱となって気温が下がらないのです。

 暑さで寝つきが悪くなると体調管理にも影響を及ぼし、日々の疲労回復に支障が出ることに。寝室のエアコンは、室温設定26℃~28℃がよく眠れると言われます。さらに大切なのは、エアコンを入れるタイミングです。「寝る時にスイッチを入れる」のではなく、「寝る30分前」に風を天井に向けてつけておきましょう。

 日本気象協会は40℃以上の日を酷暑日と名付け、超熱帯夜とともに、注意喚起しています。適切なエアコンの使用や、通気性のいい服を着用するなど暑さへの備えを行い、攻略したいものです。

※参考:

一般財団法人 日本気象協会  https://www.jwa.or.jp/

産経新聞社             https://www.sankei.com/

パナソニック株式会社       https://panasonic.jp/

ウェザーニュース          https://weathernews.jp/