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暮らしの情報・まめ知識 2021/3/2

LDCブログ【3月号】

■お弁当の名前に見る歴史と文化  

感染防止を日常生活に取り入れた“新しい生活様式”で、お弁当やお惣菜を買ってきて自宅で食べる機会が増えた方も多いのではないでしょうか。今や市販の弁当や惣菜をめぐる市場規模は10兆円を超えているのだそうです。

 スーパーやコンビニに並ぶお弁当は、それぞれに魅力的なネーミングがされているのが当たり前です。そんな中、全国どこへ行っても同じ名前で、中身まで想像できるお弁当が存在します。これらのお弁当にはどんなルーツがあるのでしょう。

【幕の内弁当】 名前のとおり、芝居の幕間に観客が食べた弁当がその由来という説が一般的です。俵型のご飯に汁気のないおかずなど、幕間での食べやすさを考えてつくられています。
【松花堂弁当】 江戸時代、石清水八幡宮の住職だった松花堂昭乗(しょうかどうしょうじょう)が愛用していた道具箱を、昭和になって料亭の創業者が弁当箱として用いたのが始まりです。お茶席の料理である懐石料理の流れをくむとされています。
【助六寿司】 由来は歌舞伎から。助六は歌舞伎の演目「助六由縁江戸桜」(すけろくゆかりのえどざくら)に登場する主人公で、彼の恋人である揚巻の名前にちなみ、油揚げのいなり寿司と巻き寿司を組み合わせたという説など、諸説あります。
【日の丸弁当】 ごはんに梅干しをのせた見た目からこう呼ばれ、戦時中は特に小・中学校で奨励されていたそうです。

 今や世界共通語にもなっているBENTO(弁当)。お弁当は、おいしさも見た目も考えられた、日本発の古くて新しい食文化です。

※参考: 厚生労働省             https://www.mhlw.go.jp/
一般社団法人 日本惣菜協会 http://www.nsouzai-kyoukai.or.jp/
食育大辞典             https://shokuiku-daijiten.com/
東京ガス株式会社         https://www.tokyo-gas.co.jp/
株式会社ニッポン放送      https://news.1242.com/
株式会社小野口商店       http://onoguchi.co.jp/
株式会社京都吉兆        https://kyoto-kitcho.com/
石清水八幡宮           http://iwashimizu.or.jp/top.php weblio
国語辞典          https://www.weblio.jp/

 

■ふわふわでモフモフ!ネコヤナギ  

ネコのしっぽのような見た目、触ればビロードのよう。なめらかな毛に覆われていることから名づけられたネコヤナギは、早春、葉が出るより先に花をつけるので、春の訪れを告げる花として古くから親しまれてきました。地域によっては、ネコではなく犬のしっぽに見立てた「エノコロヤナギ」(エノコロ=犬の子)と呼ばれることもあるそうです。

 ネコヤナギは日本原産の落葉低木で、川岸などの水辺に自生します。庭に柳を植えるのは縁起が悪いという言い伝えもありましたが、今は「モフモフがかわいい」と庭や鉢で育てる人も増えているとか。銀猫といわれる銀色の花が一般的ですが、ピンクや黒、ゴールドもあり、カラフルなモフモフに心なごみます。

 ネコヤナギは増やすのも比較的簡単です。15~20センチほどに切った枝を、赤玉土など挿し木用の土に挿して、水切れに注意しながら根が出るのを待ちます。  

さて、あのふわふわの正体は、太い筒状の毛で覆われた花穂(かすい)といい、稲穂のような形に群がってつく花です。冬芽にはこのような産毛をまとっているものも多く、モクレンやコブシのつぼみにも見られます。

   やわらかな産毛をまとったネコヤナギの姿は、わたしたちに「そろそろ春ですよ」と語りかけているのかもしれません。

※参考:
一般社団法人 日本植物生理学会 https://jspp.org/
趣味の園芸           https://www.shuminoengei.jp/
いけばな小原流         https://www.ohararyu.or.jp/
ぷうちゃんわーるど       https://poohchan-cute.net/
HORTI by GreenSnap       https://horti.jp/

■PM2.5という数値で表される小さな粒子にご注意  

春風が季節を前へ前へと進めてくれるような日々。春のこの時期、PM2.5の濃度が上昇するのをご存じでしょうか。
 PM2.5とは大気中に浮遊している直径2.5μm(マイクロメートル)以下の、とても小さな粒子のこと。PMとは、粒子状物質(Particulate Matter)の頭文字をとったもので、工場や自動車、焼却炉、火山の噴煙などから排出されたばい煙や粉じん等、大気汚染の原因となる粒子状の物質のことをいいます。ちなみに、μmは、1ミリの1/1000を表す単位で、髪の毛は70μm、スギ花粉は30μmほど。対してPM2.5は2.5μmと小さいため、吸い込むと肺の奥まで入りやすく、ぜんそくや気管支炎などの呼吸器系疾患や、不整脈などの循環器系疾患等のリスクを上昇させるといわれています。
 日本では2009年(平成21年)にPM2.5の環境基準が定められ、1年の平均値が15μg/m3以下、かつ1日の平均値が35μg/m3以下となっています。2013年(平成25年)に中国・北京で高濃度PM2.5が観測され、街全体が白霧に覆われた映像は世界に衝撃を与えましたが、日本国内のPM2.5の濃度は減少傾向にあります。それでも3月から5月にかけては濃度が上昇する傾向があり、注意が必要です。

 1日の平均値が70μg/m3を超える時は、不要不急の外出や、屋外での長時間の激しい運動をできるだけ減らしましょう。気になる時は洗濯ものも室内干しにするとよいでしょう。この時期は、環境省が全国の大気汚染状況を情報提供しているサイト、「そらまめ君」をチェックするのもおすすめです。

※参考:
政府広報オンライン        https://www.gov-online.go.jp/
環境省              http://www.env.go.jp/
そらまめ君            http://soramame.taiki.go.jp/
国立研究開発法人 国立環境研究所 https://www.nies.go.jp/
日本気象協会           https://tenki.jp/
医肌研究所          https://medical.shiseido.co.jp/ihada-lab/ NHKオンライン          https://www.nhk.or.jp/